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第18回西日本皮膚科連合地方会 パネルデイスカッションI 皮膚疾患の臨床病理学的検討
熱傷の臨床病理
著者: 中村家政1 桑原宏始1
所属機関: 1熊本大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.993 - P.1002
文献購入ページに移動I.はじめに
熱傷,就中重症患者の予後は急救処置の良否と密接な関係がある。従つて熱傷の治療は患者から可及的速やかに治療に必要な資料を収集することが肝要であるが,一般に治療の対象となる患者の大半は乳幼児で,しかも既にショックに陥つている場合が多く,臨床検査の困難な場合が少なくなく,熱傷の臨床病理の実態を把握出来る機会は意外に少ない様である。事実筆者らも表記のテーマを頂いて早速教室の症例を蒐集したが,後述する如く十分検査を実施した症例は甚だ少なくやむを得ず,西日本各大学の御協力を仰いで,漸く9例を得ることが出来た。か様に考えると今回のパネルディスカションに熱傷を加えられたことは甚だ有意義と考える。
熱傷,就中重症患者の予後は急救処置の良否と密接な関係がある。従つて熱傷の治療は患者から可及的速やかに治療に必要な資料を収集することが肝要であるが,一般に治療の対象となる患者の大半は乳幼児で,しかも既にショックに陥つている場合が多く,臨床検査の困難な場合が少なくなく,熱傷の臨床病理の実態を把握出来る機会は意外に少ない様である。事実筆者らも表記のテーマを頂いて早速教室の症例を蒐集したが,後述する如く十分検査を実施した症例は甚だ少なくやむを得ず,西日本各大学の御協力を仰いで,漸く9例を得ることが出来た。か様に考えると今回のパネルディスカションに熱傷を加えられたことは甚だ有意義と考える。
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