icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科21巻10号

1967年09月発行

文献概要

第18回西日本皮膚科連合地方会 パネルデイスカッションI 皮膚疾患の臨床病理学的検討

外因性疾患の全身状態について:感染症

著者: 矢村卓三1

所属機関: 1広島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1003 - P.1005

文献購入ページに移動
 微生物が宿主に感染するためには種々の抵抗にうちかち,さらにその宿主体内での環境に適応しなければならない。一方宿主も微生物を排除または局所に限局するために局所的,全身的な反応で応答する。感染症はこの両者の相互干渉の総和としてあらわれる。ここに微生物および宿主の感染に関与する因子を要約する(第1図)と,寄生体側から侵入定着を容易にするためヒアルロニダーゼ,プロテアーゼの産生,食菌に対する抵抗性として菌体表面物質,aggressin,leucocidin,宿主に作用する菌体内,菌体外の毒性物質産生などがある。一方宿主側から食菌作用,ライソザイムなどの血球中の抗菌性物質,塩基性ポリペプチッドなどの組織および体液の抗菌性物質,局所性,全身性の代謝異常,体液性または細胞性の免疫反応にあづかる特異的な抗体産生である。
 ここに提出され,検討される症例は

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?