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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科21巻11号

1967年10月発行

原著

皮膚におけるPolyvinylpyrrolidon沈着症例

著者: 福士堯1 上原伸一1 高谷彦一郎2 鈴木啓充3 田村弘幸3

所属機関: 1青森県立中央病院皮膚科 2青森県立中央病院病理検査科 3近藤病院

ページ範囲:P.1059 - P.1065

文献概要

I.緒言
 皮膚に皮疹を顕示しないで,瘙痒のみを訴えるものを,皮膚瘙痒症となし,それには,全身性と限局性とがあることは,周知の如くである1)2)。瘙痒を惹起する原因は多種で,しばしば基礎疾患の1症候として現われ,診断上の指針になるともされている1)。その基礎疾患としては,更年期障害,糖尿病,黄疸,胃腸障害,血液病,精神神経性疾患,腎疾患,老人性由来のもの等1)2)が云われている。
 今回われわれは,Polyvinylpyrrolidon(以下PVPと略す)投与後,皮膚に,痛みとも,痒みともつかない,針で刺すようなかんじの異常感(瘙痒?)を訴えた症例に遭遇し,若干の検索の結果,その異常感(瘙痒?:以下異常感あるいは瘙痒として表現する)は,PVPの皮膚沈着に由来するものと推定したので,そのことについて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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