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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科21巻2号

1967年02月発行

文献概要

原著

妊娠に伴い発症する多形滲出性紅斑様皮疹について

著者: 中山秀夫1 西川武二1 長島正治1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.137 - P.147

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Ⅰ.緒言
 多形滲出性紅斑(以下EEMと略す)には大別してHebraが記載した若年者の四肢に季節的に再発性に生じ,2週間程度で自然に消褪する古典的な特発性EEMと,個疹は之に似ているが種々雑多な原因によつて躯幹や顔面にもしばしば発生をみる症候性EEMの2つがある。このうち症候性EEMについては,現在これを1独立疾患とするよりはむしろ1症候名とみなしても差つかえない程様々な原因1)2)10)が挙げられている。
 明らかに妊娠によるものは勿論症候性EEMに属するが,古来その詳しい記載に乏しく,成書でもその一部1)〜5)にEEMの原因として妊娠の記載がわづかになされているものの,最近の日本,米国,ドイツ,フランス,ソ連の多くの成書6)〜13)にはこれをみない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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