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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科21巻3号

1967年03月発行

文献概要

原著

Darier病にみられる灰白色斑について—その初発疹としての意義の検討

著者: 森嶋隆文1 林輝信1

所属機関: 1日本大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.253 - P.260

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Ⅰ.はじめに
 本邦におけるDarier病の経験は,大正11年松本,日高の第1例以来現在に至るまでに約100例を数え,その臨床的並びに組織学的研究に関しては,日高1),広田2),谷村3),山田4),和田5),山本・大矢7),柏村8),須賀9),高石10),橋爪11),原田12),小野・寺山13)等,多数の業績をみるにもかかわらず,本症の初発疹に関しては日高1)の論文をあげうるのみである。
 最近われわれは,頭部,顔面,頸部,上背部,下腹部等に本症の定型的病像を有する患者の体幹並びに四肢の近位端に,日高のいわゆる原発疹に相当する灰白色斑を併発した症例を観察する機会を得た。そこで,かかる灰白色斑が初発疹か,あるいはAcrokeratosis verruciformis Hopf様皮疹と同様に,本症の不全型となすべきかについて,自験例を記載すると共に,文献的考察を加えつつ検討してみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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