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特集 皮膚疾患の電子顕微鏡像
Glomus tumorの電顕的所見
著者: 石橋康正1 池田重雄1 川村太郎1
所属機関: 1東京大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.431 - P.440
文献購入ページに移動四肢末梢部に発生する有痛性小腫瘍の存在については,古くから知られていた。Greig1)によればすでにHippocratesおよびGalenの書にもこれと思われる記載があるという。それらはCheselden2)以来painful subcutaneous tubercle3),Angios-arkom4),Perithelioma subunguale5),Endotheli-oma vasculare6),等種々の名称のもとに報告されて来たが,その本体や由来についての鋭い考察はなされなかつた。
1924年Masson7)は正常指端の動静脈吻合部の特殊構造を組織学的に検索し,この構造が爪下に発生する有痛性小腫瘍のそれと極めて類似している点に着目し,この腫瘍を動静脈吻合部に由来するものとしてtumeur glomiqueと呼んだ。
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