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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科21巻6号

1967年05月発行

文献概要

原著

大動脈炎症候群に併発した壊疽性膿皮症について

著者: 長島正治1 西川武二1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.591 - P.598

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I.はじめに
 1930年Brunstingら29)は,その4例に潰瘍性大腸炎の合併をみた進行性難治性皮膚潰瘍の5例を経験,これを壊疽性膿皮症(Pyodermagangrenosum)と命名報告したが,同症異名の疾患は,Pyodermia ulcerosa serpiginosa41)42)を始め種々多数記載されている(第1表)。本症の報告例は,欧米においてすでに100例を越え46),その臨床概念はほぼ確立され,今日では主としてその成因に関し,種々論議されている。本邦においては,従来本症に注目するもの少く,その類似症例は,主として慢性乳頭状破潰性膿皮症(Zurhelle u.Kleine)或いはその他の慢性膿皮症として報告されたものの如く,1958年松原ら11)の報告まで,本症としての明かなる記載はない。しかしながら以来今日まで,ここ数年間に10数例(第2表)の追加症例に接し,漸く本症に対する関心の深まつたことを感じる。
 最近我々も,大動脈炎症候群に併発した本症を経験したので,文献的考察を加えてこれを報告したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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