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原著
各種皮膚疾患におけるセルローズアセテート膜電気泳動法による血清蛋白分画
著者: 橋本功1 木村瑞雄1 山本欣一1 山内晢1
所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.697 - P.704
文献購入ページに移動皮膚疾患における血清あるいは血漿蛋白分画の系統的観察はすでに多くの研究者によつてなされているが,これらはいずれも比色法17)20)23),Ti-selius法13)15)16)21)ないし濾紙電気泳動法1)〜5)9)11)によるものであり,このうち濾紙法が最も普及していた。
近年セルローズアセテート膜が電気泳動法に導入されてから,この支持体による方法は分離・再現性にすぐれ,泳動時間が短かく,微量の試料で充分であるなどの点から急速に普及し,従来の濾紙法にとつて代りつつある。しかし,本法は従来の方法に比べてアルブミンがやや高値を示すなど測定値に多少の差が認められており22)28),従つて本法による分画値はそのまま従来の方法による値とは比較できない。
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