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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科21巻7号

1967年06月発行

文献概要

薬剤

還元型Glutathione製剤(Tathion)の皮膚科領域における応用—特に色素沈着症に対する効果について

著者: 浜田稔夫1

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.725 - P.729

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 近年SH化合物が諸種アレルギー性皮膚疾患に応用され,その効果が報告されているが1)〜4),SH化合物の代表的なものとして挙げられる還元型グルタチオンは1921年Hopkinsによつて酵母,肝臓,その他種々の生物体組織から発見されて以来,生体の酸化還元機構に関与し,生体内における各種酵素の活性化作用および広汎な解毒作用等のあることが報告されており,また抗アレルギー作用のあることも知られている。
 一方,1946年Rothmanら5)は人表皮抽出液中にSH化合物が存在し,これらはtyrosinaseを阻害し,SH毒によつて回復することを報告した。in vitroにおいて,SH化合物はtyrosinasc活性を阻害し6)7),これはまたSH基がtyrosinase中に含まれる銅イオンと結合するためであることも知られている6)。実際,臨床的に色素沈着症について,SH化合物を用いた報告は余りみられない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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