文献詳細
原著
文献概要
I.まえがき
小児の四肢伸側にみられる毛嚢性丘疹で,比較的急速な経過をしめし,かなりの比率に感冒などの前駆症状を認める例は往々にして経験される。古くは急性紅色苔癬の一亜型とされていたようであるが,近時ヨーロッパ諸国で注目をひき,その臨床像,病因等につき検討されると共に独立疾患となす観方がつよくなつてきた。
即ち1953〜1955年,Gitanotti1)はミラノで従来報告をみない独自の病像を呈した3例の小児例を報告し,1956〜1957年にGianotti及びCrosti2)は"Akrodermatitis papulosa eruptiva infa—ntilis"として文献上初めて記載した。1960年にはGianotti及びCrosti3)により同様症状を呈する症例約60例が集められ,"Gianotti-Crosti Syndrom"と命名され,その外貌が愈やく明らかとなつてきた。
小児の四肢伸側にみられる毛嚢性丘疹で,比較的急速な経過をしめし,かなりの比率に感冒などの前駆症状を認める例は往々にして経験される。古くは急性紅色苔癬の一亜型とされていたようであるが,近時ヨーロッパ諸国で注目をひき,その臨床像,病因等につき検討されると共に独立疾患となす観方がつよくなつてきた。
即ち1953〜1955年,Gitanotti1)はミラノで従来報告をみない独自の病像を呈した3例の小児例を報告し,1956〜1957年にGianotti及びCrosti2)は"Akrodermatitis papulosa eruptiva infa—ntilis"として文献上初めて記載した。1960年にはGianotti及びCrosti3)により同様症状を呈する症例約60例が集められ,"Gianotti-Crosti Syndrom"と命名され,その外貌が愈やく明らかとなつてきた。
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