icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科22巻11号

1968年10月発行

原著

環状肉芽腫の3例

著者: 藤沢竜一1

所属機関: 1昭和大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1077 - P.1089

文献概要

I.はじめに
 環状肉芽腫Granuloma annulareは1895年,Fox1)によりUnusual ringed eruption on the fingersとして記載されたのが最初とされる。次いで1902年,Crocker2)が初めて,Granuloma annulareと命名した。さらに1908年,Little3)が経験例を含めた49例について総括的記載を行なつた。以後,欧米においては多数の報告があり,本症の臨床像,組織像,発症病理,鑑別診断,治療などにつき色々と論じられている。種々のSynonymがあるが4)102),一般にはこの病名が使用されている。本邦では,昭和6年の百瀬5)の報告を第1例とし,戦前は稀な疾患とされていたが,戦後は報告例も増加し,最近では,それほど稀な疾患ではなくなつた感がある。著者の集め得た範囲の本邦報告例5)〜98)は,43年3月までに120例を数える。最近経験した3例を報告し,本邦例を総括した要点を記載して,本邦における病像確立の一端に資したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら