文献詳細
原著
文献概要
I.はじめに
本症は1884年BalzerによりXanthoma ela-sticumとして記載され,後Darier (1896)により真の黄色腫と異なるとしてPseudoxantho-ma elasticum (以下Px-E)と命令されたものである。1929年に至り眼科医Grönbladと皮膚科医StrandbergがPx-Eに眼底のangioidstreakが合併した同一症例を,それぞれ別々に報告した。以来両者の合併例が多く報告され,Grönblad-Strandberg症候群とよばれるようになつた。しかしながら単に眼底のみならず,他の内臓の諸病変,特に血管ないし循環系の障害,骨の変化などをも合併することが明らかにされ,本症が全身系統的疾患であるという考えが強くなつてきた。本邦ではこれに関する高橋1)のすぐれた綜説があるが,最近われわれも本症の4例について全身疾患として若干の検索を試みたので,それについて簡単にのべてみたい。
本症は1884年BalzerによりXanthoma ela-sticumとして記載され,後Darier (1896)により真の黄色腫と異なるとしてPseudoxantho-ma elasticum (以下Px-E)と命令されたものである。1929年に至り眼科医Grönbladと皮膚科医StrandbergがPx-Eに眼底のangioidstreakが合併した同一症例を,それぞれ別々に報告した。以来両者の合併例が多く報告され,Grönblad-Strandberg症候群とよばれるようになつた。しかしながら単に眼底のみならず,他の内臓の諸病変,特に血管ないし循環系の障害,骨の変化などをも合併することが明らかにされ,本症が全身系統的疾患であるという考えが強くなつてきた。本邦ではこれに関する高橋1)のすぐれた綜説があるが,最近われわれも本症の4例について全身疾患として若干の検索を試みたので,それについて簡単にのべてみたい。
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