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文献概要
特集 皮膚疾患の電子顕微鏡像(2)
器官培養人胎児皮膚の電子顕微鏡像
著者: 上田恵一1 外松茂太郎1
所属機関: 1京都府立医科大学皮膚科教室
ページ範囲:P.401 - P.408
文献購入ページに移動I.はじめに
皮膚を器官培養し電子顕微鏡的に観察したのは文献的には1963年にJackson&Fell4)が鶏胚で行つたもののみである。
私達は人胎児皮膚を器官培養しその電顕的所見をすでに数回にわたり報告して来たが8)9),今回は13週人胎児皮膚を6〜8日間培養し,その際に表皮細胞が増殖,分化して成人の表皮細胞像に酷似していく過程を,とくにつぎの点につき観察した。すなわち(1)棘形成,(2) Tonofibrilの形成とTonofilament-desmosome complex,(3) Od-land小体の出現,(4) Keratohyaline顆粒の新生,(5)角層の形成,(6)色素顆粒を有する細胞などである。
皮膚を器官培養し電子顕微鏡的に観察したのは文献的には1963年にJackson&Fell4)が鶏胚で行つたもののみである。
私達は人胎児皮膚を器官培養しその電顕的所見をすでに数回にわたり報告して来たが8)9),今回は13週人胎児皮膚を6〜8日間培養し,その際に表皮細胞が増殖,分化して成人の表皮細胞像に酷似していく過程を,とくにつぎの点につき観察した。すなわち(1)棘形成,(2) Tonofibrilの形成とTonofilament-desmosome complex,(3) Od-land小体の出現,(4) Keratohyaline顆粒の新生,(5)角層の形成,(6)色素顆粒を有する細胞などである。
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