文献詳細
特集 皮膚疾患の電子顕微鏡像(2)
Negative stainingによるeczema vaccinatumとeczema herpeticumのウイルス学的鑑別法
著者: 夜久正治1
所属機関: 1大阪医科大学皮膚科教室
ページ範囲:P.441 - P.444
文献概要
日常の臨床において,診断確定のため,ウイルス学的検索が必要な場合が往々ある。いわゆるKaposi's varicelliform eruptionといわれる症状を見た揚合にも,ウイルス学的検索は不可欠で,その病原体がvaccinia virusであることが証明されて,はじめてeczema vaccinatumの診断は確定し,同様に,その病原体がherpessimplex virusであることが証明されて,はじめてeczema herpeticumの診断が確定する。
病原ウイルスの証明方法には,皮膚病巣から得た疱疹内容のsmear標本又は疱疹内容を接種したrabbit corneaにおける封入体の観察,卵黄嚢膜の接種実験での発育の観察,患者の回復期血清の抗原抗体反応などがある。
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