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原著
エクリン汗口腫(Eccrine poroma)について
著者: 赤野明之1 三浦祐晶1
所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.671 - P.675
文献購入ページに移動I.はじめに
エクリン汗口腫(eccrine poroma)は,Pinkusら1)が1956年に足蹠に発生した5例の腫瘍を組織学的に検討して,その腫瘍が表皮内汗管の組織学的特長を有することを見出し,従来基底細胞腫,老人性疣贅の中に含まれていた腫瘍から,表皮内汗管より生じた腫瘍として独立させたものである。その後本症の報告は世界各地から相次ぎ,この腫瘍がまれでないこと,またエクリン汗管は,皮膚腫瘍の発生母地として重視されるべきことを示している。われわれは最近本腫瘍の1例を経験したのでここに記載し,あわせてこの腫瘍について少しく考察を加えた。
エクリン汗口腫(eccrine poroma)は,Pinkusら1)が1956年に足蹠に発生した5例の腫瘍を組織学的に検討して,その腫瘍が表皮内汗管の組織学的特長を有することを見出し,従来基底細胞腫,老人性疣贅の中に含まれていた腫瘍から,表皮内汗管より生じた腫瘍として独立させたものである。その後本症の報告は世界各地から相次ぎ,この腫瘍がまれでないこと,またエクリン汗管は,皮膚腫瘍の発生母地として重視されるべきことを示している。われわれは最近本腫瘍の1例を経験したのでここに記載し,あわせてこの腫瘍について少しく考察を加えた。
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