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原著
Wegener's Granulomatosis
著者: 山口淳子1
所属機関: 1東京医科歯科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.757 - P.765
文献購入ページに移動1936年,ついで1939年にF.Wegener1)2)は気道,とくに上気道の進行性壊死性過程が先行し,全身に散布性病巣,とくに腎に障害のみられることの多い疾患について病理学的に検討し,壊死性鼻炎よりこれを分離,一独立疾患とした。その後欧米諸家の報告があいつぎ,その独立性が確認されたが,本邦でも1940年宮田3)の報告以来,耳鼻科,内科,眼科領域で症例が多くみられるにいたつた。一方皮膚科領域ではその主たる病変が他科領域に属するためか,わずか5例の報告しかみていない。ここに自験例を報告し,あわせて集め得た本邦例について若干のかんがえを加えてみたい。
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