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原著
一家系内に発症した色素性乾皮症の2例
著者: 佐藤昭彦1 牧野好夫1 藤山忠昭1
所属機関: 1東北大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.871 - P.876
文献購入ページに移動色素性乾皮症は劣性遺伝性疾患であり,その大多数は幼児期に発症し,20歳以前に不幸な転帰をとる。しかし稀には成人に発症し,高齢まで生存するものもある。われわれが経験した第1例は72歳の女子であり,第2例は同家系内の従兄妹を両親とする16歳の少年である。ここに両症例を報告するとともに,第1例の下口唇にみられた腫瘍が基底細胞癌の上に生じた毛細血管拡張性肉芽腫の興味ある所見を呈したので,併せてその詳細を述べ,発生病理につき若干の考按を加えたい。
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