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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科22巻9号

1968年08月発行

文献概要

原著

姉妹に見られた円板状ならびに全身性エリテマトーデス

著者: 水元俊裕1 高島巌1 郭功基1

所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.883 - P.890

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I.はじめに
 紅斑性狼瘡(以下LE)が,その多様な病像から皮膚科ばかりでなく各科領域での興味をひくようになつてすでに久しいが,その家族発生例については,Weidenhammer1)のlupus vulgarisとLEとを併有する兄の弟にLEをみた報告をはじめとして,稀なものとされながらも次第にその数を増し,Hauser2)(1958)は,世界文献に39例をみるとしている。わが国でも,小林3)は,LE患者の家族で血清補体値の低値をみるとして,家族発生の要因の一端を明らかにしているが,報告例の多くは,急性播種状紅斑性狼瘡(以下SLE)または慢性円板状紅斑性狼瘡(以下DLE)のいずれか1型の発生例で,SLEとDLEとの組み合わせはそれ程多くはなく,さらにそれを兄弟ないしは姉妹に限定してみると稀有なもののようである。最近われわれは姉にDLE,その妹にSLEの発症をみた例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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