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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科23巻1号

1969年01月発行

薬剤

皮膚疾患に対するビタミンK1剤の臨床効果について

著者: 伊崎正勝1 昆宰市1 前田正彦1 坂本政禧1 飯尾健1 樋口幸子1

所属機関: 1岩手医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.83 - P.92

文献概要

I.はじめに
 ビタミンK (以下VKと略記)は従来,凝血に関する因子として発見されたために,その研究は今日においてもなお,血液凝因を中心として展開されつつある。VKにはK1の他,K2,K3,K4,K5などがあり,さらに,これらK剤の誘導体もあるが,いずれも,その構造式はNaphthoquinone核とその側鎖からなつている。しかして,VKの主作用はこのNaphthoquinone核にあり,毒性はその側鎖に関係あるといわれている。K1はこれらK剤のうち,凝血効果が最も強力であり,かつ副作用の少ないことで最も優れており,現在諸種の出血性疾患に応用されつつある。
 さらに,近年,諸家により血液をもたない植物や細菌にも,このK1が含まれていることが明らかにされるにおよんで,その作用は単に凝血のみならず,生命現象の基本である細胞呼吸および生体防御反応にも極めて重要なる役割を演ずることが,次第に強調されるに至つた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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