文献詳細
原著
文献概要
はじめに
グラビッツ腫瘍において転移を見ることは数多く,その経路は,血行性,淋巴行性および腎被膜・腎盂・尿管・下大静脈に直接浸潤する型が知られている。しかし皮膚に転移することは比較的稀とされている。最近著者はグラビッツ腫瘍の皮膚転移を示した1例を経験したのでここに報告し,本邦における昭和35年から昭和43年までの9年間の文献上に見られる本症の転移巣などにつき若干の統計的観察を行なつたので述べてみたい。
グラビッツ腫瘍において転移を見ることは数多く,その経路は,血行性,淋巴行性および腎被膜・腎盂・尿管・下大静脈に直接浸潤する型が知られている。しかし皮膚に転移することは比較的稀とされている。最近著者はグラビッツ腫瘍の皮膚転移を示した1例を経験したのでここに報告し,本邦における昭和35年から昭和43年までの9年間の文献上に見られる本症の転移巣などにつき若干の統計的観察を行なつたので述べてみたい。
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