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原著
Pachydermopériostose:Syndrome de TOURAINE, SOLENTE et GOLÉ
著者: 加藤友衛1
所属機関: 1千葉大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.275 - P.283
文献購入ページに移動Pachydermoperiostosis (以下p.p.と略す)は,idiopathic hypertrophic osteoarthropathyとも呼ばれているが,肺疾患などに続発するsecondary hypertrophic osteoarthropathyなどと長らく混同されていた疾患である。脳回転状皮膚および太鼓撥指さらに骨膜性の骨新生を特徴的症状とする本症は,Friedreich1)の兄弟例の記載(1868年)以来,疾患概念が混沌としていたため,数多くの異なつた名称で呼ばれていたが,1935年,Touraine, Solente et Golé2)は,それまでの症例を再検討し,"un syndrome ostéoder-mopathique: pachydermie plicaturée avecpachypériostose des extrémités"と命名,独立疾患としての地位を確立させた。それゆえ,syndrome de Touraine, Solente et Goléとも称されている。その後,とくにフランスからの報告が相次いで,症例数が増加するに伴ない注目を惹くようになつて来た。名称に関しては,1948年Vague3)の提唱した"pachydermopériostose"が簡潔かつ正確に概念を表わてしいることから,現在一般的に使用されている。
しかしながら,本症のすべての症例が完全な臨床像をそなえているわけではなく,Touraine2)らはこれを3型に分類している。すなわち,
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