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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科23巻7号

1969年07月発行

文献概要

原著

麻疹不活化ワクチン接種既往者に発生した異型麻疹の2例

著者: 西脇宗一1 山本達雄1 浜田明子1 川崎憲一2

所属機関: 1関東中央病院皮膚科 2関東中央病院小児科

ページ範囲:P.715 - P.720

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I.はじめに
 日本では昭和41年はじめから麻疹ワクチンが市販され,これには不活化ワクチン(K)と,弱毒化生ワクチン(L)の2通りがある1)。接種方式は,KL法,KKL法,KKK法,L+γグロブリン法などがあつて,原則的にはKL法がすすめられていたが1),一部の虚弱者では生ワクチンの発熱反応などを懸念して,KKK法が行なわれていた。
 一方,Kワクチンを数回接種したものが数年後自然麻疹に感染する状態におかれると,異型麻疹を生じることは,1965年Rauhら2),Karzonら3),1966年Norrbyら4),1967年Fulginitiら5),Naderら6)によって既に報告され,発疹の状態についてはFulginitiら5),Rauhら2)の報告に記載されている。著者らは昭和43年春,麻疹の流行期に2例の異型麻疹患者を観察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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