文献詳細
文献概要
原著
Pseudoxanthoma elasticumに併発したElastosis perforans serpiginosa
著者: 鷹觜研一1
所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.825 - P.830
文献購入ページに移動I.緒言
1953年Lutz1)により人体の関節周辺皮膚,特に頸部に好発する環状ないし蛇行状配列を示す赤褐色角化性丘疹で,組織学的に表皮を穿孔する真皮弾力線維組織を特徴とする疾患がKeratosisfollicularis serpiginosaとして報告されて以来,同様の症例が内外に諸家により種々の名称で報告されているが,1958年Dammert-Putkonen2)の提唱したElastosis perforans serpiginosa (EPS)が診断名として近年多く採られている。この間,本症の合併症,発生機序および共通する変性物質の検索などに関して多数の論著に接するが,このたび,著者は30歳女性のPseudoxanthoma ela-sticum (PXE)に併発したEPSを観察する機会を得たので,2,3文献的考察を加えて報告する。
1953年Lutz1)により人体の関節周辺皮膚,特に頸部に好発する環状ないし蛇行状配列を示す赤褐色角化性丘疹で,組織学的に表皮を穿孔する真皮弾力線維組織を特徴とする疾患がKeratosisfollicularis serpiginosaとして報告されて以来,同様の症例が内外に諸家により種々の名称で報告されているが,1958年Dammert-Putkonen2)の提唱したElastosis perforans serpiginosa (EPS)が診断名として近年多く採られている。この間,本症の合併症,発生機序および共通する変性物質の検索などに関して多数の論著に接するが,このたび,著者は30歳女性のPseudoxanthoma ela-sticum (PXE)に併発したEPSを観察する機会を得たので,2,3文献的考察を加えて報告する。
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