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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科24巻10号

1970年10月発行

原著

列序性母斑上に限局発生した乾癬

著者: 須貝哲郎1 下峠雅史2 斎藤忠夫2

所属機関: 1大阪回生病院皮膚科部 2大阪市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.987 - P.992

文献概要

 乾癬の活動期に,ささいな皮膚外傷,絆創膏貼布,レントゲン照射,注射などの機械的,化学的ないし化学線性刺激,あるいは他の炎症性皮膚疾患に続発して,同じ部位に乾癬皮疹を生ずることは,古くからKöbner疹1)またはKöbner現象2,3)としてよく知られている。他方,各種瘢痕,熱傷とくに灸の瘢痕ヒに乾癬皮疹が好発し,治療に抵抗することもしばしば経験される。かかる瘢痕と乾癬皮疹との密接な関係は持続性Köbner現象として,Köbner現象と同様な条件が瘢痕組織において持続するのであろうと解釈されているようである3)
 著者らはたまたま右半側の広汎な列序性母斑を有する症例において,乾癬皮疹が母斑上にのみ限局して,出没を繰り返すという興味ある所見を経験したので,ここに報告するとともに,Köbner現象との関連性について若干の考えを述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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