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原著
Lichen sclerosus et atrophicus
著者: 本間真1
所属機関: 1国立姫路病院皮膚科
ページ範囲:P.1051 - P.1057
文献購入ページに移動 Lichen sclerosus et atrophicusは比較的まれな疾患ではあるが,その臨床像に特異な所見を有するにかかわらず,1887年のHallopeau1)の最初の報告以来その独立性に関して種々論議がなされ,ことに扁平苔癬あるいはMorpheaとの異同については臨床像,主として組織学的所見を中心に数多の記載がある。しかしKogoj2)らによつて扁平苔癬から分離され,Montgornery & Hi-ll3),Miescher4)らの臨床的組織学的検索から本症の独立性が支持され,以後独立疾患とするものが多く本症の概念はほぼ明瞭になつてきている。しかし初期像に関してはいまだ意見の一致をみない点が少なくないようである。
一方,本邦においては小堀ら5)の報告以来,相次いで症例追加がなされ10例あまりが数えられ,本症の臨床像はようやく明確にされてきた。最近,舌変化を伴い全身に対側性に皮疹の発生をみた本症の1例を経験し,初期像ならびに組織化学的に2・3検討を加えたので報告する。
一方,本邦においては小堀ら5)の報告以来,相次いで症例追加がなされ10例あまりが数えられ,本症の臨床像はようやく明確にされてきた。最近,舌変化を伴い全身に対側性に皮疹の発生をみた本症の1例を経験し,初期像ならびに組織化学的に2・3検討を加えたので報告する。
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