icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科24巻11号

1970年11月発行

文献概要

原著

Recurrent Neutrophilic Dermatosis:Variant form of Sweet's syndrome

著者: 桑原宏始1 吉永愛子1 小野友道1

所属機関: 1熊本大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1077 - P.1083

文献購入ページに移動
 1964年Sweet1)は発熱,白血球増多を伴い,多型紅斑様疼痛性発疹を有する8例を経験,その臨床像および組織像からAcute Febrile Neutrop-hilic Dermatosisと命名報告したが,翌年Fuld2)は本症が単に個体の細菌あるいは化学物質に対する感受性の相違によるもので,改めてclinicalentityを認める必要はないと反論した。
 しかし1968年Crowら3)が3例を追加,詳細に検討した。またSweet2)自身もその後4例を追加,さらに1968年Whittleら4)はその異型と考えられる2例を経験,その独特な臨床像と組織所見からRecurrent Neutrophylic Dermatosisと仮称,上記Sweet's syndromeを1つの独立疾患でWhittleら4)の症例はそのvariant formであるとした。最近筆者らは顔面に再発性に発生したUlerythema sycosiforme様発疹をきたした18歳,女子例を経験,その臨床,組織所見ともにWhittleら4)の報告した症例にきわめて類似していることから表記の病名で,報告したので,この機会にSweet's syndromeを紹介し,あわせて2,3他の類似疾患との鑑別をしてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?