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綜説
血管炎の臨床と病理組織
著者: 西山茂夫1
所属機関: 1東京大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.121 - P.133
文献購入ページに移動I.血管炎とは
一般に炎症の場は毛細血管ないし細小血管を中心とする結合織であるが,特に血管壁の結合織を反応の場とする炎症,換言すれば血管壁を1次的におかすような炎症を血管炎と呼ぶ。従つて血管炎は,大動脈より皮膚の細小血管まで,あらゆる大きさの血管におこり得るが,毛細血管炎(Capillaritis)という概念は正しくない。
毛細血管の変化がきわだつて眼につく場合は,たとえば強い線維素性炎症(壊疽性丘疹状結核疹),出血性炎症(Angiodermatitis),または変性性変化(慢性放射線皮膚炎),種々の沈着症などがある。これらの場合は,毛細血管の炎症すなわち毛細管炎ではなくて,炎症に関与している毛細血管の"変化"と呼んだ方がよい。
一般に炎症の場は毛細血管ないし細小血管を中心とする結合織であるが,特に血管壁の結合織を反応の場とする炎症,換言すれば血管壁を1次的におかすような炎症を血管炎と呼ぶ。従つて血管炎は,大動脈より皮膚の細小血管まで,あらゆる大きさの血管におこり得るが,毛細血管炎(Capillaritis)という概念は正しくない。
毛細血管の変化がきわだつて眼につく場合は,たとえば強い線維素性炎症(壊疽性丘疹状結核疹),出血性炎症(Angiodermatitis),または変性性変化(慢性放射線皮膚炎),種々の沈着症などがある。これらの場合は,毛細血管の炎症すなわち毛細管炎ではなくて,炎症に関与している毛細血管の"変化"と呼んだ方がよい。
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