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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科24巻6号

1970年06月発行

原著

趾の腱鞘に発生したPigmented Villonodular Synovitisの1例

著者: 秋葉弘1 斎藤信也1 三浦隆1

所属機関: 1東北大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.577 - P.583

文献概要

はじめに
 腱鞘由来のpigmented villonodular synovitis(以下P. V. S. と略す)は主に指に単発する結節性慢性良性疾患であり,特異な病理組織像を呈する。1852年Chassaignac1)により腱鞘の結節性病変として最初に発表されて以来,海外においてはxanthoma2),giant cell tumor3)4)あるいはP. V. S. 5)6)などの名称にてすでに数百例の報告がなされ,決して稀な疾患ではない。しかしながら本邦における本症の報告は比較的少なく木下ら7)によれば1965年までに21例をかぞえるにすぎないという。また本症は一般に整形外科的疾患であつて,皮膚科的対象となることは少なく,過去の報告の大部分は整形外科および外科領域においてなされている。著者らは臨床的に皮膚腫瘍と考えられ,しかも発生頻度が少ない趾に生じた本症の1例を経験したので,以下に報告しあわせて文献的考察を加えたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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