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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科25巻1号

1971年01月発行

文献概要

原著

ASLO高値を示したScleredemaの1例—本邦例の集計とともに

著者: 池上隆彦1 斎藤忠夫1 須貝哲郎2

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室 2大阪回生病院皮膚科

ページ範囲:P.37 - P.42

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 Scleredema adultorumは1900年にBuschke,Blaschkoらにより,独立疾患として確立されたが1),Greenbergら2)の209例の集計で,この疾患の約半数が小児ないし青少年にみられることから明らかなように,小児科領域からの報告もあり2,3),近時,たんにScleredemaとする報告もみられる4)。今回著者は後者に従つた。Scleredemaの病因としては,谷奥5)は潜在せる感染性疾患,局所性炎症などが肝臓あるいは自律神経の一時性障害を招き,ついで本症が惹起されるとしている。事実,この疾患は多くの場合,感染症,とくに上気道疾患に続発している。著者は,扁桃腺腫脹を伴う感冒様症状に続発し,2年間にわたり,病勢とASLO値とがよく平行関係を示したScleredemaの1例を経験したので報告するとともに,この機会に,本邦例について集計を行なつたので,併わせて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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