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原著
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Thimerosal (Merthiolate)は1931年Waldo1)により開発されて以来,その殺菌・防腐能力の優れていることから種々の方面に広く用いられており,日常診療においてもその殺菌消毒効果を期待して,積極的に創傷ならびに術前の皮膚消毒などの他,ワクチン類,抗原エキス,点眼・点鼻薬,あるいは皮膚外用薬の一部に混じられたものを無意識の中に使用することも多い。このようにかなり繁用されているものと推測されるにもかかわらず,従来副作用に接することはあまり多くなかつたように思われるが,ここ数年本剤による接触皮膚炎に遭遇する機会が多くなつた。
今回これら症例のうち23例について臨床的見地から若干の検討を行なつたので,その成績を報告する。
今回これら症例のうち23例について臨床的見地から若干の検討を行なつたので,その成績を報告する。
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