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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科25巻13号

1971年12月発行

文献概要

特集 小児の皮膚疾患

小児湿疹の治療

著者: 儀保元彦1 小嶋理一1

所属機関: 1東京医科大学皮膚科

ページ範囲:P.1281 - P.1286

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 小児湿疹の発生病理,臨床像,および分類等の詳しい点に関しては諸家の著述に譲るとし,本稿では主として軟膏療法について述べたい。
 小児湿疹は15歳以下を対象とするが,新生児,乳児期を除いて年長児の小児湿疹は,成人湿疹の軟膏療法となんら変るものがない。近年,副腎皮質ホルモン剤(以下,ステロイド剤と略す)と軟膏基剤の開発により,種々のステロイド外用剤および内用剤を用いることにより,それらの診断が不明確なままに,簡単に湿疹に用い,これらを治癒せしめ得ると考える傾向が,無きにしも非ずであるが,このような外用剤の乱用は,副作用の点からも,また皮疹形態の変化の点からも慎しんで欲しいものである。戦後,数多くの優れた軟膏基剤—乳剤性基剤,ローション基剤,水溶性基剤—の登場により,従来の油脂性基剤は忘れられた感があるが,筆者らは,乳児湿疹の場合には,やはり今日でも油脂性基剤を併用した方がより早く完治せしめ得るものと信じている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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