icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科25巻3号

1971年03月発行

原著

集簇性痤瘡の1例

著者: 新井亮一1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.233 - P.237

文献概要

 本症は慢性膿皮症の一病型で,Spitzer1)がその師Langの指導によりDermatitis folliculariset perifollicularis conglobataとして発表し,その後間もなくAcne conglobataという名称にとつて変つた疾患である。しかしその後,本症はAcne conglobataの名称で報告されることが多く,本邦でも一般に集簇性痤瘡といわれている。
 欧米にはすでに比較的多くの報告例をみるが,本邦では後述するごとく,あきらかな記載は自験例を含めてもわずか5例にすぎない。これは慢性膿皮症自体,比較的少なく,しかも膿瘍性穿掘性頭部毛嚢周囲炎,頭部乳頭状皮膚炎あるいは尋常性痤瘡など本症ときわめて類似する疾患群があり,それらとの鑑別上,若干の問題がみられるため,明確な診断が下されなかつたためであろうと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら