文献詳細
文献概要
原著
ノカルジア症の1例
著者: 筏淳二1 藤原武1
所属機関: 1京都府立医科大学皮膚科教室
ページ範囲:P.595 - P.599
文献購入ページに移動 ノカルジア症は,おもにNocardia asteroidesにより引き起こされる深在性真菌症の1つであり,皮膚に限局するものと,内臓を侵すものに分けられる。皮膚ノカルジア症は腫脹・瘻孔・顆粒排出を特徴とする。内臓ノカルジア症は肺に多く,ついで脳・胸膜・心・腎などにみられ,治療を誤ると致命的である。
われわれは20年間も続いた皮膚型の1例を経験しトリアセチル・オレアンドマイシン(タオシン:三共)の大量投与により治癒させることができた。以下にそのあらましを報告するとともに,とくに放線菌症との鑑別,ステロイド剤,抗生剤使用とノカルジア症の発症との関連などについても言及したい。
われわれは20年間も続いた皮膚型の1例を経験しトリアセチル・オレアンドマイシン(タオシン:三共)の大量投与により治癒させることができた。以下にそのあらましを報告するとともに,とくに放線菌症との鑑別,ステロイド剤,抗生剤使用とノカルジア症の発症との関連などについても言及したい。
掲載誌情報