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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科25巻7号

1971年07月発行

文献概要

原著

Pasini型先天性表皮水疱症の2例

著者: 片倉仁志1 斎藤胤曠2 丸山光雄1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科教室 2神奈川県立こども医療センター皮膚科

ページ範囲:P.647 - P.655

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 水疱形成をおもな皮膚症状とする疾患のうちで,天疱瘡群および疱疹状皮膚炎類に属する疾患については,近年の免疫組織学的手技をバックとした知見が本邦でも報告されているが1〜6),単に機械的刺激だけで水疱を生ずる遺伝的疾患,すなわち先天性表皮水疱症は,いく多のすぐれた観察7〜9)にもかかわらずいまだその本態を明らかにしていない。しかもそれは成長とともに自然に寛解する単純型といわれるものから,生下時すでに皮膚欠損を伴い1カ月以内に死亡してしまう致死型に至るまで,いくつかの群に分けられている。われわれもその1つの型,1928年Pasini10)が記載した白色丘疹様先天性表皮水疱症Epidermoly-sis bullosa dystrophica et albo-papuloideaに相当すると思われる2例を経験したので報告する。1例は昭和41年横浜市大の,1例は昭和45年神奈川県立こども医療センターの症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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