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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科25巻9号

1971年09月発行

原著

Senear-Usher syndrome様症状を呈した尋常性天庖瘡の1例

著者: 木下浩彰1 白石聡1 武田克之1

所属機関: 1徳島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.903 - P.907

文献概要

 尋常性天庖瘡Pemphigus vulgaris (以下P.v.と略記する)の症例のほぼ半数は口腔粘膜に初発し,全経過を通じて口腔粘膜が侵されないことは非常にまれである。したがつて口腔内病変が少なくとも3週間以上持続すればP.v.を疑うべきであるが,口腔粘膜のびらん性変化のみでP.v.と診断することは難かしく,難治性口内炎としてみすごされやすい。私らは口腔内に皮疹を生じ,医治をうけながら再発をくりかえし,難治性口内炎とみなされてきたが2年後にSenear-Ushersyndrome (以下S.U.と略記する)様皮疹を生じたP.v.の1例を最近経験した。本症について免疫グロブリンの定量,および血清補体価(以下CH 50)の測定をおこない多少とも興味ある知見を得たので,私らの集めえた口腔内病変が先行した症例に関する文献的考察とともに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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