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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科26巻2号

1972年02月発行

文献概要

原著

Microsporum gypseumによる白癬の臨床

著者: 池上隆彦1 東禹彦1 庄司昭伸2 須貝哲郎2

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室 2大阪回生病院皮膚科

ページ範囲:P.123 - P.129

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 白癬の病原菌としてMicro-sporum gypseumが分離されることは比較的まれではある.が最近では増加の傾向にあるその主な病型は,小水疱斑状白癬,ついでケルスス禿瘡であり,現在では同菌はケルスス禿瘡の主要起炎菌の一つになつた感がある.著者らは昭和41年いらい12例の同菌による白癬を経験し,その病型は小水癌斑状白癬7例,ケルスス禿瘡2例,生毛部毛包性白癬2例,頑癬様皮疹と小水癒斑状白癬との合併1例であつた.皮疹の発生部位は11例までが露出部に限られていた.患者の年齢は12例中8例までが14歳以下であつた.また多くの症例が受診前に湿疹皮膚炎群の疾患として医治を受けていたので,本編では同菌による白癬の臨床的観察を主として述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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