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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科26巻6号

1972年06月発行

原著

癜風菌の角層内形態について—走査型電子顕微鏡による観察

著者: 北村公一1 馬場正次1

所属機関: 1健康保険組合連合会大阪中央病院皮膚科

ページ範囲:P.505 - P.510

文献概要

 癜風は日常ありふれた皮膚疾患であり,その診断および治療に困難を感ずることはなく,関心は癜風菌Malassczia furfur (以下Mfと略す)の菌学に向けられている.Mfの菌学は,本菌が従来培養困難であつたため不明な点が多かつたが,1951年Gordon1)により癜風病巣よりlipophilicyeastとしてPityrosporum oibicularc (以下Poと略す)が培養されて以来,癜風とPoとの関係,PoとMfとの異同について論ぜられてきた,Mfの角層内形態は鱗屑のKOH標本において菌糸と円形胞子の集団として認められるにすぎず,真菌の分類,同定上必要な胞子形成法もblastospore,Arthorospore2)およびphialospore3,4,5)の形成の報告が散見されるにすぎない.われわれはMfとPoの異同を論ずるうえに,Mfの形態,とくに増殖形態を正確に把握する必要を感じ,以下の実験を行なつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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