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原著
悪性黒色腫を生じた多発性境界母斑
著者: 池上隆彦1 鈴木伸典1 中野和子1
所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.703 - P.708
文献購入ページに移動最近,著者らは27歳男子で,悪性黒色腫とともに多発性散在性に境界母斑が存在した1例を経験した.すなわち,患者のほぼ全身に多数の点状色素斑を認め,体部,四肢についてはすべて,合計108の点状色素斑を組織学的に検索したところ,その88が境界母斑であり,またlentigo simplexから境界母斑の発生を思わせる所見も得た.患者は受診の3年前に悪性黒色腫を生じたと同部に,同様点状色素斑が存在したことは写真上明らかであつた.
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