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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科26巻8号

1972年08月発行

原著

異所性に発生したBlack heelの1例

著者: 東順子1 須貝哲郎2 山本哲雄2

所属機関: 1大阪回生病院皮膚科 2大阪市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.709 - P.712

文献概要

 踵に黒褐色点状皮疹が集簇性に生じる疾患がBazex1)によつてPseudochromidrose plantaireとして1962年にはじめて報告され,DegosとCiva-tte2)は同じ症状を1963年にPseudochromidroseeccrine intra-corneeという病名で報告している.また1965年には,KirtonとPrice3)により同一疾患と考えられるものが,black heelという病名で報告され,Rookら4)の編集したTextbook ofDermatologyにはblack heelという病名が採用され,同書では本症が踵にのみ生じることと,運動競技種目,靴,靴下等の種類に関係なく運動後に発生し,あたかも伝染性疾患のように集団発生がみられることに疑問が提出されている.
 最近,われわれは,black heelと臨床的にも,組織学的にも同一と考えられる症例で,皮疹を手掌にのみ生じた例を経験したので,ここに報告し,本症の発生機序について考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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