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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科26巻8号

1972年08月発行

文献概要

原著

Oral Florid Papillomatosisの1例

著者: 相模成一郎1

所属機関: 1大津日赤病院皮膚科

ページ範囲:P.713 - P.716

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 有棘細胞の増殖を伴う乳頭腫(squamous cellpapilloma)が口腔粘膜や喉頭粘膜に多発した場合をoral, laryngeal florid paillomatosis (以下,FPと略記する)と呼ばれてきた1).FPの臨床的特徴は多発した乳頭腫が融合することと剔出後よく再発することであり,その発症原因としてウィルス説やホルモン説があげられている.しかしこれらの誘因についての実証はない.FPは癌前駆症であるとの報告2)3)もあるが,本症が初めて記載1)されて以来一般に良性腫瘍であるとの報告が多い4)〜6).ことに,電顕による検索ではFPと有棘細胞癌との間には形態的相異が明らかにされており,臨床的にも転移病巣をもつている症例の記載はない.
 著者はFPに該当する症例を経験したのでここに記録し,ブレオマイシンによる治療成績を付記して些かFPに対して私見を述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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