文献詳細
論説
文献概要
ペニシリンショックは今日は以前ほど多くはないように思うが,それでもその起る可能性は充分にある.この発作は誠に嫌な症状で,一度これに遭遇するともう二度とペニシリンを使う気がしないという人もある.しかしペニシリン(PC)はよい薬であるためわれわれは毎日淋疾や化膿症に対してこわごわ使用しており,その前に必ず単刺皮内反応を行つておる.この反応で紅斑が径1cmをこゆれば注射を控えるが,陰性の場合には障害はないように思う.しかし絶対的に安全とはいえないし,皮疹などを起こすこともあるが,大体の目安としておる.
このごろ駆梅療法についてサルバルサンなどは使用しないでPCなどに主力をおく考えが多いように思われ,サルバルサン(サ剤)の製造も中止されるらしいが,わたしはそのある間は使用することにしている.PCやバイシリン(BC)もわたしは使用しておるが,そのショック症状には常に注意しておる,ただし治療の初めにはなんら副作用を起さないので安心して使用しておるとかなり注射したのちにショック様症状を起すことがある.これをショックというべきか否やは確かではないが,これに類似するものである.その例をあげてみたいと思う.
このごろ駆梅療法についてサルバルサンなどは使用しないでPCなどに主力をおく考えが多いように思われ,サルバルサン(サ剤)の製造も中止されるらしいが,わたしはそのある間は使用することにしている.PCやバイシリン(BC)もわたしは使用しておるが,そのショック症状には常に注意しておる,ただし治療の初めにはなんら副作用を起さないので安心して使用しておるとかなり注射したのちにショック様症状を起すことがある.これをショックというべきか否やは確かではないが,これに類似するものである.その例をあげてみたいと思う.
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