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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科26巻9号

1972年09月発行

文献概要

原著

偽性副甲状腺機能低下症の1例—主に皮膚骨腫について

著者: 秋葉弘1 古川洋太郎2

所属機関: 1東北大学医学部皮膚科教室 2東北大学医学部鳥飼内科

ページ範囲:P.819 - P.824

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 偽性副甲状腺機能低下症(pseudohypoparathyroidism,以下PHと略す)はAlbrightら1)により独立疾患として命名されたもので,慢性テタニー,血清カルシウム(以下血清Caと略す)値の低下,血清無機燐(以下血清Pと略す)値の上昇などの特発性副甲状腺機能低下症(idiopathichypoparathyroidism,以下IHと略す)の症状に加えて,短躯幹,短指,円形顔貌,皮下組織の石灰化(皮膚骨腫)などの特徴的臨床症状を示すきわめてまれな疾患であり,欧米においては約100例2),本邦においては折茂3)によると14例の報告があるにすぎない.PHは今まで内科医による報告がほとんどであり,石灰化についての詳しい記載は見当らない.われわれは皮膚骨腫を主訴として皮膚科を受診し,その後の検索によりPHと判明した1例を経験した.以下に主にその皮膚骨腫などについて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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