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原著
マズラ足から分離したMadurella mycetomi,とくに電子顕微鏡的観察
著者: 上田恵一1 外松茂太郎1
所属機関: 1京都府立医科大学皮膚科教室
ページ範囲:P.943 - P.949
文献購入ページに移動 本邦においてみられた58歳男,農夫のマズラ足から得た顆粒を光顕的に,また分離したMadurella mycetomiを培養し電子顕微鏡で観察した.
顆粒内の菌要素は主として厚膜胞子様の菌体が連結し,分枝し,顆粒の辺縁部に放射線状に伸長していた.
培養菌苔を電顕1的に観察すると,菌要素に2〜4μの太さで,2〜3μの比較的細い菌体では細胞質内に小器官が多く,3〜4μの太い菌体には空胞が多かつた.菌体は細胞壁で囲まれ,太短く隔壁で境されていた.形質膜内には核,ミトコンドリア,小胞体,大小様々の空胞ないし液胞がみられ,ロゼット形成したグリコゲン顆粒などがみられた.また空胞内には電子密度の高い顆粒がしばしばみられ,本菌に特有のものと思われた.
顆粒内の菌要素は主として厚膜胞子様の菌体が連結し,分枝し,顆粒の辺縁部に放射線状に伸長していた.
培養菌苔を電顕1的に観察すると,菌要素に2〜4μの太さで,2〜3μの比較的細い菌体では細胞質内に小器官が多く,3〜4μの太い菌体には空胞が多かつた.菌体は細胞壁で囲まれ,太短く隔壁で境されていた.形質膜内には核,ミトコンドリア,小胞体,大小様々の空胞ないし液胞がみられ,ロゼット形成したグリコゲン顆粒などがみられた.また空胞内には電子密度の高い顆粒がしばしばみられ,本菌に特有のものと思われた.
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