icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科27巻11号

1973年11月発行

薬剤

トリメチルソラーレンによる尋常性白斑の治療

著者: 戸田浄1 小堀辰治2

所属機関: 1東京逓信病院 2東京逓信病院皮膚科

ページ範囲:P.983 - P.986

文献概要

 尋常性白斑の治療はソラーレンの登場で,終つたかと思われていたが,その実施の困難さや薬剤の作用機序が確立されていないということも手伝つて,いまだにいろいろと議論がある.著者らは最近一年間に9例の比較的広範囲に生じた尋常性白斑患者にトリメチルソラーレン(4,5',8-trimethylpsoralen:TMP)を内服させ,その後人工光源,ブラックライトで光線照射を行いよい結果を得ているので報告する.
 Fitzpatrickらによると,TMPの治療では日光が最良であるといつているが1),われわれの経験では,必ずしも日光浴の必要はなく,340nmを中心とする長波長紫外線を発生するブラックライトで充分である.このことは実験的にも裏付けすることができた.われわれの実施したこの方法は治療が簡便であり,誰にでも夜間容易に治療ができ,日中の外出も自由にでき,通勤通学をしているものも広く利用できる方法であることが最大の利点である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら