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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科27巻11号

1973年11月発行

文献概要

薬剤

尋常性痤瘡に対する低濃度(0.01%および0.02%)ビタミンA酸乳剤性ローションの効果

著者: 加藤吉策1

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.987 - P.992

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 近年,VA酸外用剤は,尋常性痤瘡にすぐれた効果をもつことがみとめられている.しかし,従来使用されている0.1%あるいは0.05%の濃度では刺激症状が頻発し,しばしば治療の中止をみている.一方,尋常性痤瘡の治療には,既存面皰を早期に治癒せしめることともに,新面皰の形成を阻止することも重要な点である.
 そこで今回は,低濃度(0.02%および0.01%)にして,これを長期使用して治療効果を検討した.0.02%を26例に,0.01%を88例に使用した結果,いずれの濃度においても,刺激症状が少なく,使用しやすくなり,かつすぐれた治効をうることが出来た.また試みた12例全例に0.01%による面皰再発阻止効果をみとめた.0.02%と0.01%の優劣については,今後の検討をまちたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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