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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科27巻2号

1973年02月発行

原著

汎発性黒子症候群(Lentiginosis Profusa Syndrome)の1例

著者: 高屋通子1

所属機関: 1都立府中病院皮膚科

ページ範囲:P.139 - P.148

文献概要

 汎発性黒子症候群は遺伝性疾患の1つで,レックリング・ハウゼン病Turner症候群と発生起源を同じくする母斑症の1つと考えられる.本症は全身に汎発する黒子,眼,心臓,性器の異常,難聴,精神神経系の障害,低身長,骨格の奇形などを伴う1症候群である.
 これまで本邦においては精薄を合併した1例および知能発育不良,身体発育遅延,眼瞼下垂,神経性難聴と心電図の異常を伴つた1例を除くと,黒子の報告のみにとどまる.
 ここに報告する24歳,女子の症例は,本症の多くの症状を呈し,さらに新たに後頭部の骨欠損像,弱視,潜伏眼振,爪の萎縮,趾間の過伸展と蹼がみとめられた.本症候群について文献的老察を行なうとともに,黒子および黒子とともに最も頻度がたかく出現する心の異常所見の発生機序について若干検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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