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原著
セファレキシンによる固定疹の1例
著者: 湖山里美1 服部怜美1 岩崎隆1 本田光芳1
所属機関: 1日本医科大学付属第二病院皮膚科
ページ範囲:P.335 - P.339
文献購入ページに移動昭和46年3月頃よりセファレキシンを頻回にわたり内服していた.昭和47年3月,セファレキシン1日1500mg,分3,4日間内服により下口唇,外陰部に固定疹が出現した.その後,ジクロキサシリン内服により,同一部位に,ピリピリした感じが生じた.
著者らは,本症例の原因薬剤をセファレキシンと断定し,ジクロキサシリンとの交叉反応の可能性も推測して,セファロスポリン系薬剤およびペニシリン系薬剤による貼布試験,掻皮試験,内服試験を試みた.
その結果,セファレキシンの内服試験のみが陽性を示し,ジクロキサシリンとの交叉反応は認められなかつた.
内服試験法は,従来一般に行なわれていた方法とことなり,内服量は,常用1日量ないしはその1.5倍とし,内服日数も1日から3日間の連続投与を行なつた.
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