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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科27巻6号

1973年06月発行

文献概要

原著

糖尿病と皮膚病変—最近15年間の統計的観察

著者: 菅原光雄1 道部秉1 桜井学1 石河知之1 佐藤静生1

所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.501 - P.507

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 弘前大学皮膚科における昭和32年1月より47年7月までの外来患者中,糖尿病の確認されたものは134例で,同年間の新来総数28,018名の0.48%に当たる.性別では男81例,女53例で男子にやや多い.年次的には32年には1例もみられなかつたものが,46年には19例,1.05%と増加を示し,徐々に増加の傾向がみられた.一方,外来検査で一時的に過血糖や糖尿がみられ,糖尿病が疑われるが,未確認のものはこの年間に194例みとめられ,新来総数の0.69%に当たる.男132例,女62例でやはり男子に多くなつている.年次的には42年に26例,1.22%と増加がみられ,やはり漸増の傾向を示す.
 これらの症例について,比較的多くみられた皮膚疾患の内訳をみると,膿皮症,真菌性疾患,皮膚掻痒症,急性湿疹などの順となつているが,当科における全皮膚疾患患者との疾患別順位比較などを行なつて検討して結果,糖尿病との関連がとくに重視される皮膚病変としては,壊疽,潰瘍,顔面細血管拡張症,皮膚掻痒症および急性湿疹(間擦性湿疹型)などがあげられる成績が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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