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原著
いわゆる自家感作性皮膚炎における好酸球ならびに好塩基球の関連について
著者: 滝野長平1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.45 - P.52
文献購入ページに移動 いわゆる自家感作性皮膚炎の入院例14例について木村・谷崎による好塩基球ならびに好酸球数直接算定法とSkin window法を用いて検討し次の結果を得た.
1)末梢血好酸球数は皮疹の持続期間と或る程度の関連を示し,且つ病勢の変動に応ずる増減を示した.また局所療法で軽快しても,370/mm3以上の価を維持する場合は再燃の危険の大きいことが示唆された.
2) Window部への好酸球の出現は特徴的で初期に高値を示し,以後経時的に減少するPa-tternを示した.また症状の軽快によりその出現の割合は著明に減少した.
3)好塩基球は末梢血及びWindow部共に態度は概して不定で,一応これらの本症に対する関連は少いものと推測された.
次にこれら結果に若干の考察を試み,本症と好酸球との本質的な関連を想定し,かつ末梢血L好酸球数の直接算定により,予後判定の一助となし得ることを強調した.
1)末梢血好酸球数は皮疹の持続期間と或る程度の関連を示し,且つ病勢の変動に応ずる増減を示した.また局所療法で軽快しても,370/mm3以上の価を維持する場合は再燃の危険の大きいことが示唆された.
2) Window部への好酸球の出現は特徴的で初期に高値を示し,以後経時的に減少するPa-tternを示した.また症状の軽快によりその出現の割合は著明に減少した.
3)好塩基球は末梢血及びWindow部共に態度は概して不定で,一応これらの本症に対する関連は少いものと推測された.
次にこれら結果に若干の考察を試み,本症と好酸球との本質的な関連を想定し,かつ末梢血L好酸球数の直接算定により,予後判定の一助となし得ることを強調した.
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