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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科28巻2号

1974年02月発行

綜説

皮膚感染症をめぐる免疫学的問題

著者: 小川秀興1

所属機関: 1順天堂大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.99 - P.112

文献概要

 感染ならびに感染症の定義は明確でないが,感染を,Bellantiは"The process of colonization oforganisms in or on the host"とし,感染症をparasiteの存在がhostに悪影響(疾患)を招来せしめたものと簡単に定義している(Bellanti1)).感染症を形成する諸種の症状は,parasiteに対するhostの反応の結果発現される4,のであり,良きも悪しきも生体の示す防衛手段の実力行使の姿(過程ならびに結果)ともいえよう.皮膚感染症とは,けだし,反応の主舞台を皮膚に持つものといえる.一方,免疫という言葉は広義に使用されているが,感染においては免疫という言葉に"病気を免れる"という語源的意味を持たせることができる(大高2)).このように考えてくると,感染症の成立には,免疫—生体防禦—機構の何らかの破綻が必要となつてくる訳である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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